名古屋でちゃんとした文楽が観られるのはわたしが知る限り年に1回、毎年10月にある文楽協会の地方公演だけでした。でも2日間、しかも平日、ここ数年は仕事が超多忙で出かけられませんでした。大阪まで行くパワーはなく、文楽から遠ざかっていたところにびっくりするような朗報が。中日劇場で中日文楽と銘うった公演が行われる、週末に、そしてなんとも豪華な演目! これはもう無理やりにでも予定を調整するしかありません。参加申し込みしていた京都のトレイルランニングをキャンセルしてこちらに出かけることに。
今回の演目は4つとも過去に観たことがあります。で、だんぜん夜の部の方がいいと思った。曽根崎心中と八百屋お七なんて演目見ただけでくらくら。けど夜の部は土曜日だけ、夜の部と言っても16時からで調整のしようがありませんでした(涙)。しかーし、昼の部、義経千本桜が期待をはるかに超える楽しさだったんです!(二人三番叟にはあえて触れない(^^;;)
中日劇場はいつも地方公演が行われる名古屋芸術創造センターの倍以上の客席がある箱です。舞台が大きく装置も大仕掛け。この演目にはいい箱だったんじゃないかな。早変りの展開がダイナミックで、ラストシーンでは狐の忠信が人形遣いと一緒に宙を舞いました。拍手喝采。文楽にはねぇ、歌舞伎とはひと味違う魅力があるんですよ。無理してでも出かけてよかった~。
ただ、気になったのは空席が目立ったこと。1階席でも後の端の方はほとんど空いてました。今回が第1回の中日文楽、第2回があるか心配です。